Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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いまどしんじゅう

今戸心中

広津 柳浪

Lee 今戸心中 (いまどしんじゅう) de 広津 柳浪 (ひろつりゅうろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 36.688 caracteres · 74 pantallas

Aozora Bunko

平田さんに別れて、他に楽しみもなくッて、何で四月までこんな真似がしていられるものか。他の花魁のように、すぐ後に頼りになる人が出来そうなことはなし、頼みにするのは西宮さんと小万さんばかりだ。その小万さんは実に羨ましい。これからいつも見せられてばかりいるのか。なぜ平田さんがあんなことになッたんだろう。も一度平田さんが来てくれるようには出来ないのか。これから毎日毎日いやな思いばかりするのかと思いながら、善吉が自分の前に酒を飲んでいる、その一挙一動がことごとく眼に見えていて、これがその人であッたならと、覚えず溜息も吐かれるのである。

吉里は悲しくもあり、情なくもあり、口惜しくもあり、はかなくも思うのである。詰まるところは、頼りないのが第一で、どうしても平田を忘れることが出来ないのだ。

今日限りである、今朝が別れであると言ッた善吉の言葉は、吉里の心に妙にはかなく情なく感じて、何だか胸を圧えられるようだ。

冷遇て冷遇て冷遇抜いている客がすぐ前の楼へ登ッても、他の花魁に見立て替えをされても、冷遇ていれば結局喜ぶべきであるのに、外聞の意地ばかりでなく、真心修羅を焚すのは遊女の常情である。