Clásicos japoneses con furigana
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こじじゅんれい
古寺巡礼
和辻 哲郎
Lee 古寺巡礼 (こじじゅんれい) de 和辻 哲郎 (わつじてつろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 143.765 caracteres · 285 pantallas
多くの楼閣のうちには円頂の塔もあるが、これはビザンチンの影響の現われたものといわれている。これらの楼閣の屋根のあたりを、さも軽そうに飛んでいる天人は、この画のうちでも最も愉快なものの一つである。天衣のなびき方と体の自由な形とで、いかにもその飛行が自然に見え、また虚空の感じをも強く印象する。
この極楽の風致は、徹頭徹尾人工的である。シナの暴王がその享楽のために造った楼閣や庭園は、まずこんなものだったろうという気もする。そこに釈尊の解脱を思わせる特殊なものは一つもない。すべての装飾がデカダンスを思わせるほどあくどく、すべての悦楽が感性の範囲をいでない。この画のうちのあらゆる弥陀像を暴王の像に画き換え、あらゆる菩薩を美女の像に画き換えても、何ら矛盾は起こらないであろう。このような幻想を彼岸生活として持つものの永生の願望は、必竟現世を完全にして無限に延長しようとするに異ならない。しかもその現世の完成が、暴王の企てたところと方向を同じくする。物質的であって精神的でない。
この種の幻想がインドに始まったことは、それが観無量寿経に拠っているに見ても明らかであろう。