Clásicos japoneses con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
Lee 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) de 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 220.431 caracteres · 428 pantallas
告白するのが身の恥辱となるような内容ででもあるのか、それとも口外してはならぬようなことがらででもあるのか、じっと歯をくいしばるようにして、男泣きに泣きつづけながら、いつまでも子細を物語ろうとしなかったものでしたから、たいていの者ならばせっかく命を救ってやったのにと思って、いいかげん腹をたてるところでしたが、しかし口外せねば口外しないで、右門にはまた右門にのみ許された手段と明知という鋭い武器があります。しかも、それがまた右門にとってはまことによい偶然でしたが、身をよじって泣き入っているうちに、ふと男の懐中からはみ出して、はしなくも今いった右門のその鋭い明知の鏡に、ちらりと映った一品がありました。それも尋常一様の品物ではなく、一見して女の持ち物であったことを物語るなまめかしい紙入れでしたから、なんじょう右門のきわめつきの鋭知がさえないでいられましょう。さては女出入りが原因だなと、ただちにだいたいのめぼしがついたものでしたから、すばやく片手を伸ばすと、奪いとるようにして取り上げながら、鋭く若者にいいました。
「こんな品物、何用あって冥途まで持参するつもりじゃった」