Clásicos japoneses con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(三)
佐々木 味津三
Lee 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) de 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 241.558 caracteres · 480 pantallas
「お知恵のないおかたというものは、いたしかたのないものじゃな。物事には法があるのじゃ。二刻近くもヤットウのおけいこをなさっては、さだめしご空腹でござりましょうから、ちょっとお手貸しいたしましょう」
静かに立ち上がりながら、きな粉のさらを手にすると、
「おにいさん……」
声からしてできが違うのです。笑いわらい、荒れ狂っている狂人に近づくと、やさしく呼びかけました。
「そなた、このきな粉に未練がおありだろう。こわいおじさんたちは情がないから、しかたがないのう。な! そうだろう! おにいさんがいっしょうけんめいにおもちを食べているところを、いきなり御用ッと打ってかかったんで、そなた腹をたててあばれだしたんだろう。あげるよ! あげるよ! ほら、きな粉をあげるから、たっぷりつけておあがりな」
まったくうれしいくらいでした。いや、真に人を見て法を施せとはこれでした。果然、狂人は名人のずぼしどおりきな粉に未練があったとみえて、にやりとしながらおとなしく近よってきたところを、――やんわりと軽く草香流!
「あぶない! あぶない! こんな出刃包丁なんぞ振りまわしながらおもちを食べてはあぶないよ。