Clásicos japoneses con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(三)
佐々木 味津三
Lee 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) de 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 241.558 caracteres · 480 pantallas
「いけねえぜ! いけねえぜ! あねごばかりか、兄貴もしょっぴかれたようじゃねえか。このぶんなら、あっちのほうの玉にも手が回るぜ」
「回りゃ――」
「そうよ。おれたちの笠の台だって満足じゃいねえんだ。急ごうぜ」
早口にささやきながら、駆け去るように出ていったのを、ぴかりと目を光らして見送ると、さえた声が間をおかずに伝六のところへ飛びました。
「ホシだッ、野郎どものあとをつけろッ」
「え……?」
「じれってえな、今やつらが、あっちのほうの玉にも手が回るぜといったじゃねえか。その玉とは、こっちがほしいおばあさんだよ」
「…………?」
「ちぇッ、まだわからねえのかい。おまえの口ぐせじゃねえが、ほんとうにちぇッといいたくなるよ。今の二匹は、同じいかさま師の一家にちげえねえんだ、やつらの仲間がうしろに隠れて、何か細工をしているに相違ねえよ、舌をかみ切った野郎が白状しねえのもそれなんだ。やつら遊び人が親分や兄弟に災難のふりかかることなら、なにごとによらずいっさい口を割らねえしきたりゃア、おめえだっても知っているはずじゃねえか。まごまごしていると、見えなくなっちまうぜ」
わかりすぎるほどわかりすぎたとみえて、珍しくおしゃべり屋がものをいわなかった。