Clásicos japoneses con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(四)
佐々木 味津三
Lee 右門捕物帖(四) (うもんとりものちょう) de 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 167.105 caracteres · 337 pantallas
――お察しくださりませ。千萩はいかにも恩ある人の娘ではござりますが、やっぱり他人、三之助は実のせがれ、できるものなら、できることなら、実の子に跡を継がせとうござります……それが、それが、子を持った親の心でござります……」
意外にも、事はやはり千萩の長虫遊びにかかわっていたのです。しかも、親ゆえの子を思う親心ゆえに血を降らしたというのです。――名人の目には、さわやかな微笑とともに、かすかなしずくの光が見えました。
「そうでござったか! よくおこころもちがわかりました。なにも申しますまい。――かかわったが縁じゃ。てまえ取り計らってしんぜよう。千萩どの!」
最後まで心づかいがゆかしいのです。おどろきと悲しみに打たれながら、ついたての陰にしょんぼりとたたずんでいた千萩のそばへ歩みよると、しずかにさとすように声をかけました。
「長虫の膚なぞより、人の心は、人の膚はもっとあたたかい。そなた、三之助どのがいとしゅうはござらぬか」
「…………」
「アハハ……まっかにおなりじゃな。首のそのもみじでよくわかりました。三庵どの、千萩どのは三之助どのがきらいではないそうじゃ。お早く駕籠の用意をさっしゃい。