Clásicos japoneses con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(四)
佐々木 味津三
Lee 右門捕物帖(四) (うもんとりものちょう) de 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 167.105 caracteres · 337 pantallas
あのあわを吹いておるのがなによりの証拠、底知れぬ穴へ水がしみ入っているゆえ、ぶくぶくとあわだつのでござります。アハハハ……幽霊の正体見たり枯れ尾花とはまさにこのこと、これなる扇子と懐紙入れがあの一カ所から離れなかったのも、かしこの水がうずというほどのうずでないうずを巻いているため、水もろとも穴の底に引きつけられて、ぐるぐるあのまわりを漂っていたに相違ござりませぬ」
「いかさまのう。なぞが解ければ恐るるところはない。どこかほかのところに骸が沈んでいるはずじゃ。手を分けて残らず捜してみい」
蔵人の下知とともに、水練自慢の足軽たちが、にわかに活気づいていっせいに飛び込もうとしたのを、
「いや、お待ちなされませい!」
何思ったか名人が呼びとめると、上と下との濠の境の水門のあいているのをいぶかしげに見ながめていたが、ぶきみなくらいな右門流がだんだんと飛び出しました。
「あの水門は?」
「何がご不審じゃ?」
「いつもは締まっておるはず、どうしてあいておるのでござります?」
「なるほど、あれでござるか。長つゆで上の濠水が増したゆえ、土手を浸さぬようにとあけさせておいたのじゃ」