Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

ja-reading.com

Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.

めいじんじごく

名人地獄

国枝 史郎

Lee 名人地獄 (めいじんじごく) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 149.286 caracteres · 301 pantallas

Aozora Bunko

急に森田屋は乗り出して来た。

「ご禁制の二千石船を、こしらえている者がありますので」

「それをお前は知ってるのか?」平八は思わず乗り出した。

「知ってる段じゃございません。私らはそいつらと張り合ってるので」「誰だな? そいつは? え、誰だな?」「赤格子九郎右衛門でございますよ」

これを聞くと平八は、しばらく森田屋を見詰めていたが、「うん、それでは赤格子は、日本の土地にいるのだな」「ハイ、いる段じゃございません。赤格子本人がやって来たのは、今年の秋のはじめですが、手下の奴らはずっと前から、日本へ入りこんでいたのですな。そうして連絡を取っていたので」「で、今はどこにいるのだ?」「へい、銚子におりますので」「ううむ、そうか、銚子にな……そこで大船を造っているのだな? ……なんのために造っているのだろう?」「莫大もない財産を、持ち運ぶためでございますよ」森田屋は居住居を正したが、「実はこうなのでございます。十数年前大坂表で、赤格子九郎右衛門一味の者が、刑死されたと聞いたとき、そこはいわゆる蛇の道は蛇で、眉唾ものだと思いました。はたしてそれから探ってみると、刑死どころかお上の手で、丁寧に船で送られて、南洋へ渡ったじゃございませんか。