Clásicos japoneses con furigana
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ちちゅうま
地中魔
海野 十三
Lee 地中魔 (ちちゅうま) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 24.599 caracteres · 50 pantallas
「これで僕が手柄を立てて見せるよ」
「手柄といえば」と大辻は急に思い出したように、岩の足型を出して、博士の残していった靴跡に合わせた。
「まだ岩は博士に化けていないや」大辻は仰山に失望の色をあらわしていった。
右の手首!
「親分じゃねえかな」
地下室で不安な顔を集めていた岩の子分は、サッと顔をあげた。入口の上につけた赤い電灯が、気味わるく点滅している――
コツ、コツ、コツコツ。
「うッ、親分だッ」
「親分は無事だったぞ」
子分たちは兎のように席から躍り出て、扉を開いた。はたして外には、岩が、スックと立っていた。
「お帰りなせえ」「お帰りなせえ」
岩は黙々として室に入った。右手を深くポケットに入れたまま、大変疲れている様子だ。
「親分、首尾は?」
奥の大椅子に身体を埋めた岩は、子分の声にハッと眼を開いた。
「百万弗は正に手に入れた。だが――」と岩は声を曇らせた。
「おれも相当な代価を払ってきた」
「なんですって、親分?」
「こ、これを見ろ!」
岩は痛そうに歯を食いしばって、右手をポケットから静かに出した。
「おッ、お親分、手首をどうしたんです」
手首が見えない。右の手首の形はなく、ゴム布のようなものでグルグル捲いてある。