Clásicos japoneses con furigana
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なつのそうれつ
夏の葬列
山川 方夫
Lee 夏の葬列 (なつのそうれつ) de 山川 方夫 (やまかわまさお) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 60.161 caracteres · 122 pantallas
そのショックが激怒に変化しなかったのは、案外、ぼく自身にもはやそれほどのエネルギーがなかったせいかもしれない。ぼくはバカバカしく、自分の人の善さと愚かしさに呆れながら、結局、ぼくは山口の家族たちが建てる新居の、一畳か二畳分くらいの協力をした計算になるかなと思った。さすがに、すぐ鉄筆を握り、気を取り直して仕事にかかる気分にはなれなかった。
ようやくぼくに反省が来たのは、その日、やはり午後の授業がはじまり、習慣どおり弁当をもって屋上への階段を上りかけた途中だった。もちろん、ぼくは山口に詰問し、噂が事実ならば習慣は中止するつもりでいた。が、その詰問の予習をしているうち、ぼくは山口には、ほとんどなんのいい分もない自分に気づいたのだ。
まず、ぼくは山口のほうの事情とは関係なく、ほとんど強制のように強引にぼくの弁当の半分こをすすめたのだ。山口はたんにそれに応じてくれたにすぎない。彼を不正直だとなじるのもいいが、だいいち、ぼくは彼が正直に彼の家の事情を語るのを条件に、食事の二等分を申し出たわけではない。だから、彼には落度はない。落度、非、手ぬかり、それらはすべてぼくの側にあって、彼がぼくをダマしたのではなく、ぼくが勝手に彼にダマされていたのでしかない。