Clásicos japoneses con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lee 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 178.374 caracteres · 345 pantallas
「鬼頭天王のおばさんというのは、どなた?」
「うん、いや――拙者の伯母なんだが」
「その伯母さん、お幾つ?」
「そうさなあ、四十……」
「それで、わたしは?」
「それより、若いかなあ」
「有難う」
「何でお礼を言います」
「有難う」
「年を言って、お礼を言われるはずはないのだが」
「言ってみましょうか、わたしの本当の年を」
「おっしゃってみて下さい」
「酉の五十三――七月生れよ」
「ははあ、五十三」
「いいお婆さんでしょう、四十幾つかに見られて嬉しい、ついでに、わたしの人柄を言ってごらん下さい」
「人柄とは?」
「どんな衣裳をつけて、そうして、何を商売にしていますか、それを当ててみてごらんなさい」
「拙者は卜を稽古して置かなかった。だが、お一人暮しですか、こんな淋しいところに」
「それでお察しなさいよ――わたしは尼さんなのよ」
「ははあ、尼さんですか、寂光院には美しい尼さんがいるという話だが、それが、あなたなのでしたか」
「美しいかどうか、そこは保証ができません、昔は美しかったかも知れません、なにしろ五十三ではねえ」
「尼さんにしては、粋な尼さんですね、砕けた尼さん」
「今は尼さんですけれど、前身は何だと思召すの」