Clásicos japoneses con furigana
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いえ
家
島崎 藤村
Lee 家 (いえ) de 島崎 藤村 (しまざきとうそん) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 141.411 caracteres · 285 pantallas
この戯は、寧ろお種をビックリさせた。彼女は右の手に草箒を振りながら、叫んだ。何事かと、正太や豊世は顔を出した。三吉は笑いながら姉の前に立っていた。
「お前さんか――俺は真実に、誰かと思ったぞや」
とお種も笑って、「まあ、お入り」と言いながら、弟と一緒に石段を上った。
「姉さん」と三吉は家へ入ってから言った。「一寸御使にやって来たんです。明日は私の家で御待申していますから、何卒御話に入来しって下さい」
「それは難有う。私もお前さんの許の子供を見に行かずと思っていた。それに、久し振でお雪さんにも御目に掛りたいし……」
こういうお種の顔色には、前の晩に見たより焦心っているようなところが少なかった。その沈んだ調子が、反って三吉を安心させた。
正太と二人きりに成った時、三吉は姉の様子を尋ねて見た。
「母親さんも考えて来たようです」と正太は前の夜の可恐しかったことを目で言わせた。
「なにしろ、君、出て来る早々ああいう目に遭遇したんだからネ……実際あの晩はエラかったよ……」
「私なぞは、叔父さん、すくなくも十年寿命が縮みました」
「ホラ、君と二人で最後に公園の内を探って、広小路へ出て来ると、あの繁華な場処に人一人通らずサ……あの時、君は下谷の方面を探り給え、僕は浅草橋通りをもう一遍捜してみようッて言って、二人で帽子を脱って別れまし