Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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いえ

家

島崎 藤村

Lee 家 (いえ) de 島崎 藤村 (しまざきとうそん) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 126.748 caracteres · 254 pantallas

Aozora Bunko

「ホイ――ポン――ポン――」

お種は鼓を打つ手真似をしながら、モジモジして震えている太夫の周囲を廻って歩いた。

豊世は立って眺めながら、

「まあ、母親さんは……どうしてあんなことを覚えていらしったんでしょう……何時、何処で覚えたんでしょう」

「祖母さん――」と林の細君は隠居のことを言った。

「あんなに、喋舌って、喋舌って、喋舌りからかいて――」と豊世は思わず国訛りを出した。

「奥さん、吾家の母親さんをああして出して置いても可いでしょうか。私はもう困って了いますわ」

「そうネ。橋本さんは少しハシャギ過ぎますネ」

こんな話をしているうちに、お種の方では目出度く祝い納めて、やがて隠居と一緒に成って笑った。隠居は烏帽子を擁えたまま自分の部屋の方へ逃げて行った。お種もその後を追った。

部屋へ戻ってからも、お種は自分で制えることの出来ないほど興奮していた。豊世は姑の背後へ廻って、何よりも先ず羽織や袴を脱がせた。

「母親さん、母親さん、すこし気を沈着けて下さいよ……」こう豊世は慰め顔に言った。

お種は笑って、「なにも、そんなに心配することは無い。母親さんは、お前、皆さんと遊ぶところだぞや。