Clásicos japoneses con furigana
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いえ
家
島崎 藤村
Lee 家 (いえ) de 島崎 藤村 (しまざきとうそん) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 126.748 caracteres · 254 pantallas
この「ネブ茶」はある灌木の葉から製したもので、三吉も子供の時分には克く飲み慣れた飲料である。
「どうでした、吾家の蔵には三吉の見るような書物が有りましたか」とお種が聞いた。
「ええ……有りました」と三吉は気の無い返事をする。
お種は、二人が睦まじそうに語る様子を眺めて、やがて出て行った。
若いもの同志の話は木曾少女の美しいことに落ちて行った。その時、三吉は姉から聞いた娘のことを言出して、正太の意中を叩いてみた。正太は、唯、あわれに思うというだけのことを泄らした。彼の心では、そんな話を聞いて貰う前に、何故に自分の恋が穢れて行くかを語りたかったのである。
暫時二人は無言でいた。
「しかし、叔父さん――この町にも種々な青年が有りますがね、どうも家にばかり居るような人は面白味が有りません……やっぱり働きもすれば遊びもする、そういう人の方が話せるようですね」こう正太が言出した。
香ばしい「ネブ茶」を飲み、巻煙草を燻しながら、叔父甥は話し続けた。正太の方は実業に志し、東京へ出た時は主に塗物染物のことを調べ、傍ら絵画の知識をも得ようとしたものであったが、性来物を感受れる力に富むところから、三吉などの向いて行こうとする方面にも興味を感じている。