Clásicos japoneses con furigana
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あやしのやかた
怪しの館 短編
国枝 史郎
Lee 怪しの館 短編 (あやしのやかた) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 81.915 caracteres · 165 pantallas
大盗になった理由
(厭な話だこと)
とお蘭は思った。
(男も男だけれど、女の方が悪いわ……)
この囲炉裡側へは、毎夜のように客が集まって来て、無聊なままに世間話をした。それを聞くのを楽しいものにして、お蘭も、毎夜のようにここへ来て、お母親さんが早く死去り、お父親さん一人きりになっている、その大切なお父親さんの側に坐り込み、耳を澄ますのを習慣としていた。
しかし十七歳の、それも一月後には嫁入ろうとする処女にとっては、今の「女を憎む男の話」は嬉しいものではなかった。
(わたし行って寝ようかしら)
「ところが、そのお侍さんは気の毒にも、女のためばかりでなく、金のために、とうとう半生を誤りましてねえ」
と、絹商人だという男が話し出したので、お蘭は、つい、また聞き耳を立てた。
「その後、そのお侍さんは、いよいよ零落し、下谷のひどい裏長屋に住むようになられたそうです。ところがその長屋の大屋さんですがちょっとした物持ちでしてな、因業だったので憎まれていましたが、大屋のうえに金持ちなので歯が立たず、店子たちは歯ぎしりしながらも追従していたそうです。ところがある晩、祝い事があるというので、この大屋さん、店子一同を自宅へ招待んでご馳走したそうで。