Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

ja-reading.com

Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.

こいのでんしちろう

恋の伝七郎

山本 周五郎

Lee 恋の伝七郎 (こいのでんしちろう) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 29.650 caracteres · 60 pantallas

Aozora Bunko

歌舞伎役者もはだしの美男

歌舞伎役者もはだしの美男

「みんなどうした、そんな隅の方へ引込んでしまってどうしようというんだ」村松銀之丞は竹刀に素振りをくれながら、端麗な顔でぐるっとまわりを見まわした、「道場は剣術の稽古をする所で居眠りをする場所じゃあない、さあおれが揉んでやるから出て来い、そこにいる松井、おまえ出ろ」「いや、いや拙者はちょっと頭が痛いもんで」松井某は片手で額を押えながら慌てて後へ退った。「じゃあ野本おまえ来い」「私はもうあがるところで」「田中はまだ汗をかいてないな」「拙者はその、いやもう今日は腹が痛くって」「おれはどうも足の神経痛がよくない」「今日は親の忌日だから」

てんでが、指名されない先に逃げを張っている。……なにしろこの師範代は稽古が荒いのだ、歌舞伎役者のような美男で、起ち居も上品だし、言葉つきもたいそう雅びたものだが、いったん竹刀を持つと人が変ってしまう。どんな初心な者にも容赦というものがない、面を打って胴を払って足がらみにかけてすっ飛ばす、その一つ一つが辛辣で骨に徹るほど烈しい、これから先も加減というものがないのである、だから師範代の稽古というとみんなどこかしら痛みだしたり、親の忌日を思いだしたりする