Clásicos japoneses con furigana
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はせくらじけん
支倉事件
甲賀 三郎
Lee 支倉事件 (はせくらじけん) de 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 204.697 caracteres · 406 pantallas
私は何でも聞き出すと中途で止めるのが嫌いな性質なので、つい根掘り葉掘り聞くんです。お気に障ったらご免なさい」
「別に気にしやしないけれども、じゃ、お前さんの気のすむまでお聞きなさいな」
「もう好いんですよ。おかみさん」
「可笑しい人だね。遠慮なくお聞きと云うと、もう好いなんて」
「じゃ、聞きましょうか」
岸本はニコ/\しながら、
「じゃ、先生は何の用で支倉さんの宅へ行くんですか」
「ホヽヽヽ」
お篠は笑った。
「突拍子もない事を聞き出したね。何でもね、支倉さんが家作かなんか、奥さんに譲りたいので、その手続をする事を頼まれたらしいのさ」
「へえー」
「詰りね」
おかみは声を潜めた。
「支倉さんは詐欺でもやったらしいんだね。それで捕まると之が取返されるだろう。抛といて差押えでも食うと困るから、急いで名義を書変えるんだろうさ」
「それに奥さんは美人だから」
岸本は皮肉にニヤ/\笑いながら、
「先生も一生懸命と云う訳なんですね」
「何を云うんだい」
おかみは忽ち目に角立てた。
「主人がそんな真似をしたら只では置かない」
「どうするんですか」
岸本は意地悪く聞いた。
「どうするって」
おかみは大声を上げた。