Clásicos japoneses con furigana
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しんちょうき
新潮記
山本 周五郎
Lee 新潮記 (しんちょうき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 155.541 caracteres · 305 pantallas
んだ、一言につきつめれば王政復古だ、あらゆる人々の苦悶がその一点を中心にしているんだ、そのためには封建という足場を毀却しなければならない、両者の足場を毀って唯一の大目的に纒めるんだ、……洪水のまん中に二派の人々が、二軒の屋根の上に難を避けているとしよう、その二軒は二軒ともすでに棟の根を水に洗われている、かれらの前には大きな新しい船があるのに、一方は家の土台の伝統に執着し、一方は船へ移りたいと思いながら、濁流を見て勇気が出ずにいる、……この二派を纒めるには二派の拠っている家を壊すよりほかにない、二軒とも壊すのだ、いちどは濁流の中へ落ちる、溺れる者もあろう、しかしかれらがやがて新しい船に乗ることは必至だ」
そう云いかけた東湖が、ふいにあっと叫んで立ちあがった。それが折から天地を劈くような雷鳴といっしょだったので、秀之進はびっくりして身を反らした。東湖は立ちあがりさま店先のほうへ走っていった、……みると、高貴な相貌の中老の人を中に、四五人の武士が雨を避けて、この家の中へはいって来たところだった。東湖は上間へとびおりて膝をついた。四五人の武士は、その中老の人の濡れた衣服の水を払いながら、ひどく落ち着かぬさまでなにやら云い交わしていた。