Clásicos japoneses con furigana
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めいじびじんでん
新編 近代美人伝 (上)
長谷川 時雨
Lee 新編 近代美人伝 (上) (めいじびじんでん) de 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 129.076 caracteres · 256 pantallas
仰しゃって、表書きにその方の名前を書いた文が出来ていましたのですけれど、その方のほうが先へおなくなりになってしまったので、それで面倒くさくなったのです。すった、もんだで、一年半というものは実に嫌な月日をおくりました。その間の苦しみって、困ったの困らないのって、お話にゃなりません。何しろその金へは手が附けられないのですものね。三人の子供と、二人の老母と、十人の召使いとがいて、以前の家に住んでいたのですもの」
おお、その時であろう、お鯉さんが貧乏していると伝えられ、あるものをみな手離しているといわれ、それはみんな彼女のふしだらからだなぞと噂されたのは――
「それもね、わたしが強情で、井上さんと喧嘩をしたからですの。だって強情にもなりますわ、意地も悪くなりますわ、困らしたらば彼女頭をさげてくるだろうと、弱いものいじめをなさるから、わたしはどうしても屈服することが出来なくなって、苦しい意地も張るようになったのです」
「では、その財産をどうしようと先方ではいったのです?」
「利息だけで暮らせ、それを毎月貰いに来いというのです。それには大変な個条書きが附いていて、それで承知ならば実印を押せというじゃありませんか。