Clásicos japoneses con furigana
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いっすんぼうし
日本の古典童話
楠山 正雄
Lee 日本の古典童話 (いっすんぼうし) de 楠山 正雄 (くすやままさお) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 24.747 caracteres · 50 pantallas
瘤とり
一
むかし、むかし、ある所に、一人のおじいさんがありました。右のほおにぶらぶら大きな瘤をぶら下げて、始終じゃまそうにしていました。
ある日、おじいさんは山へ木を切りに行きました。にわかにひどい大あらしになって、稲光がぴかぴか光って、ごろごろ雷が鳴り出しました。そのうち雨がざあざあ降ってきて、うちへ帰るにも帰れなくなりました。どうしようかと思って見回しますと、そこに大きな木のうろを見つけました。しかたがありませんから、その中に入って、雨の小やみになるのを待っているうちに、いつか日はとっぷりくれてしまいました。
深い山の中には、もうきこりの木を切る音もしません。木のうろの外は、一面真っ暗やみの中に、すさまじいあらしが、うなり声を立てて通っていくだけです。
おじいさんはこわくって、こわくって、たまらないので、夜通し目も合わずに、うろの中に小さくなっておりました。
夜中になって、雨がだんだん小降りになり、やがてあらしがぱったりやみますと、はるか高い山の上から、なんだか大ぜいがやがや騒ぎながら、下りてくる声がしました。
おじいさんは今まで一人ぼっちで、寂しくってたまらなかったところですから、声を聞くとやっと生き返ったような気がしました。