Clásicos japoneses con furigana
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あかるきせかいへ
明るき世界へ
小川 未明
Lee 明るき世界へ (あかるきせかいへ) de 小川 未明 (おがわみめい) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 7747 caracteres · 16 pantallas
このとき、太陽は、見るに見かねて、風をしかりました。
「なんで、そんなに小さい木の芽をいじめるのだ。おまえが騒ぎ狂いたいと思ったなら、高い山の頂へでも打衝るがいい、それでなければ、夜になってから、だれもいない海の真ん中で波を相手に戦うがいい。もうこの小さな木の芽をいじめてくれるな。」と、太陽はいいました。
風は、太陽に向かって飛びつきそうに、空へ躍り上がりました。そうして叫びました。
「私は、この小さな木の芽をいじめるのではありません。強く、強く、強くならなければ、どうしてこの曠野の真ん中でこの木の芽が育い立ちましょう。そうするには私が、木の芽を、強くするように鍛えなければならないのです。」
太陽は、あきれたような顔つきをして、しばらくぼんやりと見下ろしていましたが、
「私のいうことを守らんと、おまえを三千里も四千里も遠方へ追いやってしまうぞ。これから、芽が大きくなるまで、おまえはけっして、あんなに烈しく吹いてはならない。」と、太陽は風に命じました。
風は、声低く、「放浪の歌」をうたいながら、海の方をさして去ってしまいました。後で、太陽は哀れな木の芽をじっとながめたのであります。