Clásicos japoneses con furigana
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ちえのいちたろう
智恵の一太郎
江戸川 乱歩
Lee 智恵の一太郎 (ちえのいちたろう) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonés con furigana. JLPT N3. Toca una palabra para ver el significado.
N3 · intermedio · kanji y kana modernos · 67.333 caracteres · 134 pantallas
そのあべこべの水でもって、火をつくれという難題ですから、さすがの智恵の一太郎君もびっくりしてしまいました。
「お父さん、それ頓智の問題じゃないのですか。ほんとうに火がもえなくても、ただ口さきの頓智でうまく答えればいいのじゃないのですか」
「いや、そんな頓智の問題じゃない。ほんとうに火がもえなくてはいけないのだよ。だから、この問題は謎というよりは、理科の智恵だめしといった方が正しいのだ」
「だって、お父さん、そんなこと、ほんとうにできるのですか」
「できるとも。お父さんができない問題なんか出すはずがないじゃないか。すじみちを立てて、よく考えてみるんだ。そうすれば、なあんだ、そんなことかと、びっくりするくらいやさしい問題なんだよ。ではね、少しばかり、考え方の手びきをしてあげよう。いいかい、こういう問題にぶっつかった時にはね、世の中に火をもやすやり方が幾つあるか、一つ一つ思い出してみるんだよ。さあ、お前の知っているだけ、それをいってごらん」
「ええ、じゃあ言いますよ。マッチ、ライター、ええと、それから火打石――」
「ああ、火打石をよく知っていたね。明治以前にはマッチというものがなくて、みな火打石を使っていたのだ。