Clásicos japoneses con furigana
ja-reading.com
Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.
つきのまつやま
月の松山
山本 周五郎
Lee 月の松山 (つきのまつやま) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 20.451 caracteres · 41 pantallas
「なぜだ」と孝也が訊いた。
「理由はおわかりでしょう」宮原忠兵衛が云った、「西秋さんのようすを見て下さい、これではあんまりひどい、私たちはこれ以上西秋さんを疲らせるのはごめんです」
「よせ」と泰二郎が云った、「おれは疲れてはいないぞ」
「いや私たちはもうごめんです」
「よく聞け」と孝也が云った、「おまえたちはこの十月に奉納試合のあることを忘れたのか」
「知っています」と宮原忠兵衛が答えた。
「五年に一度の奉納試合は、世間に鞍馬古流の正統を示す大切な行事だ、ことに先生が御病気だから、万一にも不覚なことがあっては申し訳が立たない、今年こそ、どんなことをしても勝たなければならないんだ」
「しかしそれは」と益島弁三郎が云った、「その試合には御師範代がお出になるのでしょう」
「出るのは腕だ、席順ではない」
「御師範代ではないのですか」
「先生が御丈夫なら先生の御指名がある、しかしいちばん腕の立つ者が試合に出ることに変りはない」と孝也は云った、「西秋は席次だけでなく腕が立つ、西秋は試合に出るための稽古をすべきだ、試合に出るための稽古をする責任がある筈だ」
「それで理由がはっきりしたろう」