Clásicos japoneses con furigana
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みずのしたのいし
水の下の石
山本 周五郎
Lee 水の下の石 (みずのしたのいし) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 13.791 caracteres · 28 pantallas
「いや尋ねて来た者があるのです」追手の兵はうしろにいる娘へふり返った、「この娘が会いたいと云っているんですが……」「おまえは誰だ……」大七は娘を見やった、十七八になる小がらな百姓風の者で、背中に大きな籠を負っていた、「……かぎょう小弥太さまというお名前だけうかがったのですけれど」娘は大きな眼でおどおどと大七を見あげながら云った、「加行になにか用か」「はい、……おとついの夜更けでございましたが、もう無いものと思った命を助けて頂きました、夢中でしたけれどお名前が耳についていましたし、お勝ちいくさとうかがってお礼を申しにまいりました、……おめにかかれますでしょうか」大七は娘の言葉を聞きながら、麦藁の匂いがしたよといった小弥太のこえを思いうかべ、答えることができずに眼をそらした。……娘の背負っている籠の中には、夥しい枇杷の実があって、つややかな眼にしみるような黄色に輝いていた。