Clásicos japoneses con furigana
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すいちゅうのきゅうでん
水中の宮殿
野村 胡堂
Lee 水中の宮殿 (すいちゅうのきゅうでん) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 26.533 caracteres · 52 pantallas
「――立花博士は大詐欺師で、刑務所で死んだ。こんな仕事に首を突っ込んでいると、日当にはなるだろうが、そのかわりいつ警官が来てみんな縛るかもわからない――って言った奴があるんだ。人夫の半分以上は土地の正直な人達だから、驚いて引揚げてしまったんだよ。賃金を倍にすると言っても駄目だ」
「お兄様」
「僕はもういやになったよ」
「お兄様そんな事では駄目よ、東京へ電報を打って、百人も人夫を呼ぶんだワ」
「そんな事が出来るかい」
「出来ますとも、三日経たないうちに来るワ。東京は人が余って困っていると言うじゃないの」
燿子は大変な事を言い出しました。日本の誇と言われる大選手も、頭のよさではどうしても妹にかないません。
「どうしたんでしょう。人夫が一人もいないのは?」
間もなく綾子も気がつきましたが、燿子は――東京の人夫を呼ぶことにしたから、――と当らず触らずの事を言って、綾子をなだめておきました。
「だが、こうして待っているのは馬鹿馬鹿しいなア。二日でも三日でも真剣に仕事を経験すると、ジッとしていては、罰が当るような気がする」
健一はフラリと河原へ出て行きましたが、三十分ばかりすると、汗だくになって飛んで来ました。