Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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うみにいくるひとびと

海に生くる人々

葉山 嘉樹

Lee 海に生くる人々 (うみにいくるひとびと) de 葉山 嘉樹 (はやまよしき) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 161.305 caracteres · 321 pantallas

Aozora Bunko

それだのに、チーフは、そんなくだらないことまでもおれに持ち込んで来るのであった。

「そんなものは、引き裂いちまいたまえ! そんなもの、大体君がビクビクしてるからいけないんだ! 万事は横浜へ帰ってから聞いてやるとそう言いたまえ」船長はまるでチーフメーツが指尺ででもあるように頭から足までを計った。

「私もやって見たんです。ところが、それが容れられるまでは絶対に働かないというのです。来年の春になっても働きゃしないとこうなんです。そしてそれは船長が決定権を持ってるんだから、あなたは船長へ渡してさえくれればいいんだ――と言うんです。私はどうせあとでわかることだからと思って取っといたのです」チーフメーツも、船長からガミガミやられると「何だこの野郎、おれだってあと一年で船長の免状がとれるんだぞっ」と思わざるを得ないのであった。「団扇見たいなボート見たいなチョコマン舟の船長で威張ってやがら。へん、ボースンといった方がよく似合うよ」と憤慨するのであった。が、それは思うだけのもので、何ともしかたがなかった。

「どんな寝言が書いてあるんだか見せたまえ」船長は要求書を取った。