Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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かいいき

海異記

泉 鏡花

Lee 海異記 (かいいき) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 18.223 caracteres · 37 pantallas

Aozora Bunko

「厭な児だよ、また裾を、裾をッて、お引摺りのようで人聞きが悪いわね。」

「錦絵の姉様だあよ、見ねえな、皆引摺ってら。」

「そりゃ昔のお姫様さ。お邸は大尽の、稲葉様の内だって、お小間づかいなんだもの、引摺ってなんぞいるものかね。」

「いまに解きます繻子の帯とけつかるだ。お姫様だって、お小間使だって、そんなことは構わねえけれど、船頭のおかみさんが、そんな弱虫じゃ不可ねえや、ああ、お浜ッ児はこうは育てたくないもんだ。」と、機械があって人形の腹の中で聞えるような、顔には似ない高慢さ。

女房は打笑みつつ、向直って顔を見た。

「ほほほ、いうことだけ聞いていると、三ちゃんは、大層強そうだけれど、その実意気地なしッたらないんだもの、何よ、あれは?」

「あれはッて?」と目をぐるぐる。

「だって、源次さん千太さん、理右衛門爺さんなんかが来ると……お前さん、この五月ごろから、粋な小烏といわれないで、ベソを掻いた三之助だ、ベソ三だ、ベソ三だ。ついでに鯔と改名しろなんて、何か高慢な口をきく度に、番ごと籠められておいでじゃないか。何でも、恐いか、辛いかしてきっと沖で泣いたんだよ。この人は、」