Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

ja-reading.com

Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.

ひのとり

火の鳥

太宰 治

Lee 火の鳥 (ひのとり) de Dazai Osamu (太宰 治) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 37.740 caracteres · 76 pantallas

Aozora Bunko

ここでゆっくり湯治しながら、よくよく将来のことを考えてみるがいい。おまえは、おまえの祖先のことを思ってみたことがあるか。おれの家とは、較べものにならぬほど立派な家柄である。おまえがもし軽はずみなことでもして呉れたなら、高野の家は、それっきり断絶だ。高野の血を受け継いで生きているのは、いいか、おまえひとりだ。家系は、これは、大事にしなければいけないものだ。いまにおまえにも、いろいろあきらめが出て来て、もっと謙遜になったとき、家系というものが、どんなに生きることへの張りあいになるか、きっとわかる。高野の家を興そうじゃないか。自重しよう。これは、おれからのお願いだ。また、おまえの貴い義務でもないのか。多くは無いが、おまえが一家を創生するだけの、それくらいの財産は、おれのうちで、ちゃんと保管してあります。東京での二年間のことは、これからのおまえの生涯に、かえって薬になるかも知れぬ。過ぎ去ったことは、忘れろ。そういっても、無理かも知れぬが、しかし人間は、何か一つ触れてはならぬ深い傷を背負って、それでも、堪えて、そ知らぬふりして生きているのではないのか。おれは、そう思う。