Clásicos japoneses con furigana
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もゆるほお
燃ゆる頬・聖家族
堀 辰雄
Lee 燃ゆる頬・聖家族 (もゆるほお) de 堀 辰雄 (ほりたつお) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 71.309 caracteres · 144 pantallas
母はそれを聞きながら、ただ、呆気にとられていた。
それがその秋の最後の日かと思われるような、或る日のことだった。私は或る友人と学校の裏の細い坂道を上って行った、その時、私は坂の上から、秋の日を浴びながら、二人づれの女学生が下りてくるのを認めた。私たちは空気のようにすれちがった。その一人はどうもお前らしかった。すれちがいざま、私はふとその少女の無雑作に編んだ髪に目をやった。それが秋の日にかすかに匂った。私はそのかすかな日の匂いに、いつかの麦藁帽子の匂いを思い出した。私はひどく息をはずませた。
「どうしたんだい?」
「何、ちょっと知っている人のような気がしたものだから……しかし、矢張り、ちがっていた」
※(アステリズム、1-12-94)
次ぎの夏休みには、私は、そのすこし前から知合になった、一人の有名な詩人に連れられて、或る高原へ行った。
その高原へ夏ごとに集まってくる避暑客の大部分は、外国人か、上流社会の人達ばかりだった。ホテルのテラスにはいつも外国人たちが英字新聞を読んだり、チェスをしていた。落葉松の林の中を歩いていると、突然背後から馬の足音がしたりした。