Clásicos japoneses con furigana
ja-reading.com
Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.
きょうげんのかみ
狂言の神
Lee 狂言の神 (きょうげんのかみ) de Dazai Osamu (太宰 治) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 15.478 caracteres · 31 pantallas
いまさら、なにも、論戦しなければならぬ必要もなし、すべての言葉がめんどうくさくて、ながいこと二人、庭を眺めてばかりいた。私は形而下的にも四肢を充分にのばして、そうして、今のこの私の豊沃を、いったい、誰に教えてあげようか、保田與重郎氏は涙さえ浮べて、なんどもなんども首肯いて呉れるだろう。保田のそのうしろ姿を思えば、こんどは私が泣きたくなって、
――だんだん小説がむずかしくなって来て困ります。
――そう。……でも。
口ごもって居られた。不服のようであった。ヴィルヘルム・マイスタアは、むずかしく考えて書いた小説ではなかった、と私はわれに優しく言い聞かせ、なるほど、なるほどと了解して、そうして、しずかな、あたたかな思いをした。私は、ふと象戯をしたく思って、どうでしょうと誘ったら、深田久弥も、にこにこ笑いだして、気がるく応じた。日本で一ばん気品が高くて、ゆとりある合戦をしようと思った。はじめは私が勝って、つぎには私が短気を起したものだから、負けた。私のほうが、すこし強いように思われた。深田久弥は、日本に於いては、全くはじめての、「精神の女性」を創った一等の作家である。