Clásicos japoneses con furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lee 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 374.755 caracteres · 745 pantallas
今は悠々です。でも本当にいいときに盲腸切ったとお思いになるでしょう? 事々につけてそう思って居ります。
きょうは何日ぶりかで、この手紙に長い長い時間をかけました。又明日から四日か五日の朝まで眼玉グリグリですから。おったて腰のような手紙かくことになるでしょうから。独逸語の先生の批評はね、主題はまことに立派であるけれども、方法論的のこまかいことがまだ詳かでないから、先に期待すると云うのです。それはそうでしょう。まだ本当の形で作品の内容は示されていず、その変形のフィクションだけ出ているのですから。だから本当の作品の内容にふれたら、主題もその技法もうなずけることは明かでしょう。主題の深い歴史性、それを活かそうとする作者の献身、そこには実に人生的な感動すべきものがあるのだから。私はこれから「藪の鶯このかた」のつづきをかきます。『朝日』の月評で、武麟など婦人作家のことについて妙な、いい気なこと云っています。多分明日は上野、図書館。ではお大切に。女中さん二十円は出しきれませんね、さっき一寸来た人の話。
一寸思い出してひとり笑いつつ。
『朝日』夕刊に、吉川英治「宮本武蔵」