Clásicos japoneses con furigana
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びわでん
琵琶伝
泉 鏡花
Lee 琵琶伝 (びわでん) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 12.081 caracteres · 24 pantallas
飛んだことをいわっしゃる。それにしてもお前様眼が見えねえでも、口が利くだ。何でも、はあ、一切、男と逢わせることと、話談をさせることがならねえという、旦那様のおっしゃりつけだ。断念めてしまわっしゃい。何といっても駄目でござる。」
お通は胸も張裂くばかり、「ええ。」と叫びて、身を震わし、肩をゆりて、
「イ、一層、殺しておしまいよう。」
伝内は自若として、
「これ、またあんな無理を謂うだ。蚤にも喰わすことのならねえものを、何として、は、殺せるこんだ。さ駄々を捏ねねえでこちらへござれ。ひどい蚊だがのう。お前様アくわねえか。」
「ええ、蚊がくうどころのことじゃないわね。お前もあんまり因業だ、因業だ、因業だ。」
「なにその、いわっしゃるほど因業でもねえ。この家をめざしてからに、何遍も探偵が遣って来るだ。はい、麻畑と謂ってやりゃ、即座に捕まえられて、吾も、はあ、夜の目も合わさねえで、お前様を見張るにも及ばずかい、御褒美も貰えるだ。けンどもが、何も旦那様あ、訴人をしろという、いいつけはしなさらねえだから、吾知らねえで、押通しやさ。そンかわりにゃあまた、いいつけられたことはハイ一寸もずらさねえだ。