Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

ja-reading.com

Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.

せいしまんじどもえ

生死卍巴

国枝 史郎

Lee 生死卍巴 (せいしまんじどもえ) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 91.598 caracteres · 182 pantallas

Aozora Bunko

――で、右手で刀の柄を握り、拇指で鯉口をグッと切った。抜き打ちに切ろうとする足の踏み方だ、右足を一歩前へ踏み出し、左足のかかとを軽く上げ、体全体を斜めにして、刀の柄を握った上にソリを打たせて上へ上げたので、右の手の肘が矩形をなして、胸の上まで上ったのを、拍子取るように揺るがして、弦四郎の眼を睨み付けた。否と云ったならばただ一刀に、弦四郎の左の胴からかけて、胸まで割り付ける意気込みであった。握った手に余った柄頭の、金具が日の光に反射して、露が溜ってでもいるように、細かく生白く光って見えた。

(凄いの! これは! 凄い気魄だ!)

物も云わなければ動きもしないで、茅野雄の動作と言葉とへ、注意を向けていた弦四郎は、こう思わざるを得なかった。

(正当に太刀打ちをしたところで、五分と五分の勝負になろう。小枝などを抱えていて、片手でうかうかあしらおうものなら、こっちがあぶない、仕止められるであろう。言葉をもって云いくるめようとしても、眩まされるような人物でもない。彼の云う通り小枝を放して、丹生川平へ逃げ帰るか、ないしは真剣に切り合うより、他に手段はなさそうだ。どっちにしても困ったものだ)