Clásicos japoneses con furigana
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しらねのふもと
白峰の麓
大下 藤次郎
Lee 白峰の麓 (しらねのふもと) de 大下 藤次郎 (おおしたとうじろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 22.238 caracteres · 45 pantallas
高くもあらぬ西山の頂きは、もはや冬で、秋はこの麓の一画に占められている、道もせの草にもその色はある。
青柳の町を、遥かに左に見て、堤の上をゆく。槻の並木の色は比ぶるものもない美しさである。堤の尽くるところに橋がある、鰍沢の入口で、ここにまた柳を写生した。
粉奈屋へ帰ったのは午後の二時。
富士川通船の出るあたりに往って見たが、絵になるような場所はない。
十五日は曇っていた。七時半に馬車へ乗り、甲府へ向う。白峰はチラチラ頭を出す、乗合の人は、甲府の近所から越中の立山が見えるという。
甲府を十一時発の汽車で東に向う。雲が深くなったので白峰は見えない。沿道の紅葉は少し盛りを過ぎたのか、色が悪い。
汽車の窓から外の景色を見ると、どんなところでもよく纏まって見える。窓一つ一つが立派な絵になる。すると、甲府から東京まで、何万枚の絵でも出来そうなものだが、さて汽車から下りて見ると、絵にするところは存外少い、なぜであろうか。
車窓から見て、どこでも面白く感ずるのには、種々な原因がある。一つ一つ絵に見えるのには条件がある。仕切りのあるということ、速く走ること、遠くを見ることで、汽車が停まっていてはあまりよく見えない。