Clásicos japoneses con furigana
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まゆかくしのれい
眉かくしの霊
泉 鏡花
Lee 眉かくしの霊 (まゆかくしのれい) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 26.284 caracteres · 51 pantallas
――
――まったくでございます、と皆まで承わらないで、私が申したのでございます。
論より証拠、申して、よいか、悪いか存じませんが、現に私が一度見ましたのでございます。」
「…………」
「桔梗ヶ原とは申しますが、それは、秋草は綺麗に咲きます、けれども、桔梗ばかりというのではございません。ただその大池の水が真桔梗の青い色でございます。桔梗はかえって、白い花のが見事に咲きますのでございまして。……
四年あとになりますが、正午というのに、この峠向うの藪原宿から火が出ました。正午の刻の火事は大きくなると、何国でも申しますが、全く大焼けでございました。
山王様の丘へ上がりますと、一目に見えます。火の手は、七条にも上がりまして、ぱちぱちぱんぱんと燃える音が手に取るように聞こえます。……あれは山間の滝か、いや、ぽんぷの水の走るのだと申すくらい。この大南風の勢いでは、山火事になって、やがて、ここもとまで押し寄せはしまいかと案じますほどの激しさで、駈けつけるものは駈けつけます、騒ぐものは騒ぐ。私なぞは見物の方で、お社前は、おなじ夥間で充満でございました。
二百十日の荒れ前で、残暑の激しい時でございましたから、ついつい少しずつお社の森の中へ火を見ながら入りましたにつけて、不断は、しっかり行くまじきとしてある処ではございますが、この