Clásicos japoneses con furigana
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すずりとすみ
硯と墨
中谷 宇吉郎
Lee 硯と墨 (すずりとすみ) de 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 10.996 caracteres · 22 pantallas
それで墨のおり方から言うと、紫雲石が一番よく、雨端石や金属は著しく悪い。もっともこの場合粒子の大きさを測ってみると、雨端石の場合は粒子が細かいのである。即ち粒子の数は多いがそれが細かいので、墨のおりた量としては少なくなるのである。その点では墨色などを問題とする場合は、雨端石の硯にも意味があるかもしれない。金属硯はそれとはちがって、粒子が大きくて数が少ないために、おりる量が少ないのである。
紫雲石の硯が、磨墨によって平滑になってしまわないというのは、鋒鋩の問題に関係があると思われる。普通の物質は、磨くと表面がだんだん平滑になり、摩擦係数が減って来るはずである。ところが鋒鋩のある石は、比較的軟かい水成岩の中に堅い極微の石粉が雑っていて、表面が超顕微鏡的の山葵おろしのようになっている。そういう石の表面は、どんなに磨いても平滑にはならないのである。従ってそういう硯では、いくら使っていても、いつまでも墨のおり方が良いことになる。端溪の鋒鋩の美事な硯で、こういう実験をやってみたら、もっと詳しいことがわかるであろう。
いま言ったように、磨墨によって硯の面が平滑になると、墨のおりる量が減って来る。