Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

ja-reading.com

Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.

ささめゆき

細雪

谷崎 潤一郎

Lee 細雪 (ささめゆき) de 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 226.715 caracteres · 431 pantallas

Aozora Bunko

幸子は大体赤痢と思って間違いはないものと覚悟をし、その場合のことをぽつぽつ思案していたが、その日はとうとう心待ちにした二度目の電話が懸って来ず、翌朝も、十一時過ぎまで音沙汰がないので、何してるのやろうと、雪子と二人で苛々していると、昼近くにお春がひょっこり勝手口から這入って来た。

「どない?―――」

二人はお春の硬張った顔つきを見るなり、黙って応接間へ引き入れて聞いた。

「やっぱり赤痢らしゅうございます。―――」

実はまだ検便の結果は明かでないのであるが、医者は昨夜と今朝と見に来て、どうも赤痢のようであるから、そのつもりで方法を講じなければならない、と云い出した。で、国道筋にある木村病院、あそこには隔離室の設備があるから、彼処へ入院なさるように話して上げよう、と云うので、そうすることに極まりかけたが、たまたま勝手口へ来た出入りの八百屋が、あの病院は止した方がよいとお春に口をすべらしたので、近所で聞いて見ると、なるほど余り評判がよくない。何でも院長は耳が遠くて、聴診が十分に出来ず、よく誤診をする。阪大出身であるが、学校時代は成績が悪く、博士論文も或る同級生に書いて貰ったとやらで、その同級生も今はこの近くに開業していて、あれは僕が書いてやったのだと、云っていると云う。