Clásicos japoneses con furigana
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りょくいじんでん
緑衣人伝
田中 貢太郎
Lee 緑衣人伝 (りょくいじんでん) de 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 5103 caracteres · 11 pantallas
「あなたの言うことがほんとうなら、それこそ再生の縁だ、これからいっしょにおって、昔の想を遂げましょう」
少女はその晩から源の許におって、普通の細君のように仕えた。源はその女から囲碁を習ったが、上達が非常に速で、僅の間にその地方第一の碁客となった。
少女は時とすると賈秋壑のことを話した。ある時、秋壑は水に臨んで楼で酒を飲んでいた。傍には秋壑の寵姫が綺麗に着飾ってたくさん坐っていた。欄干の下を一艘の小舟が通って往ったが、舟の中には二人の黒い巾をつけて白い服を著た美少年が乗っていた。それを見つけた女の一人は、
「綺麗な男だよ」
と思わず言った。その言葉が秋壑の耳に入った。
「それほど、あの男が好きなら、それと結婚さしてやろう」
秋壑はこう言って冷たい笑いかたをした。女は秋壑が冗談を言ったものだろうと思って、これも笑いながらやはりその眼を舟の少年の方へやっていた。
やがて酒の座が変った。秋壑はまたそこで盃を手にした。侍臣が一つの盒を持ってきた。
「よし、そこへ置いとけ」
侍臣は盒を置いてから引きさがった。
「皆、その盒を開けて見ろ、かの女の嫁入準備が入っている」