Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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はだいろのつき

肌色の月

久生 十蘭

Lee 肌色の月 (はだいろのつき) de 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 50.706 caracteres · 101 pantallas

Aozora Bunko

空気ボンベを背負うと、百メートルぐらいまでもぐれるそうだから」

「道具は?」

「道具は大池の伜が持ってきた。あれ一人にやらせるわけにもいくまいから、指導してもらって、交代でやるんだな……電話で報告しておいてもらおうか。本庁の連中がジリジリして待っているだろうから」

事故係の警官は敬礼をしてロッジから出て行った。

「丸山さん、お聞きしたいことがあるんだけど……」

捜査主任は箸の先に飯粒をためたまま、まじまじと久美子の顔を見返した。

「おう、そうだった……君の昼食を忘れていたよ」

「どうか、ご心配なく……」

久美子は言いたいだけのことを言ってやるつもりで、捜査主任と向きあう椅子にかけた。

「食べることなんか、どうだっていいけど、あたし、これからどうなるのか、お聞きしたいの……大池夫人は出て行けっていうけど、そういうわけにもいかないでしょう? 遣瀬ないのよ」

捜査主任は禿げあがった額をうつむけて、含み笑いをした。

「お察しするがね、気にすることはないよ」

「どうしても、ここに居なくちゃならないの?」

「どうしてもということはない。和歌山へ行こうと伊那へ行こうと、それは君の自由だ。