Clásicos japoneses con furigana
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じじょでん
自叙伝
大杉 栄
Lee 自叙伝 (じじょでん) de 大杉 栄 (おおすぎさかえ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 115.021 caracteres · 230 pantallas
しかしそれは、勿論、やはりめっかちだった。
父はこんなふうで、女中達にも小言一つ言ったことがなかった。
父は家のことも子供のこともすっかり母に任しきりにしていたのだ。それで、小言も言わない代りに、家のことや子供等とはまるで没交渉でいたのだ。朝早く隊へ出て、夕方帰って来て、夜は大がい自分の室で何か読むか書くかしていた。で、子供等は朝飯と夕飯の時のほかは、めったに父と一緒のことはなかった。
それでも父は僕を軍人に仕込むことだけは忘れなかったようだ。父が日清戦争に行く前のことだから、僕がまだ九つか十の時だ。父は毎日他の士官等と一緒に、家のすぐ前の練兵場の射的場で、ピストルの稽古をした。それにはきっと僕を連れて行った。そして僕にもピストルの撃ちかたを教えて撃たして見た。
僕が父の馬に乗るのを覚えたのも、やはりその頃のことだった。
また、その日清戦争から帰って来てからは、一里ばかりある大宝寺という、ほんとうの実弾射撃をやる射的場へ連れて行った。そしてそこでは、ビュウビュウ頭の上へ弾丸が飛んで来る、的の下の穴の中へ連れて行かれた。
十四か五の時には刀剣の見かたを教わった。