Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

ja-reading.com

Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.

かつしかすなご

葛飾砂子

泉 鏡花

Lee 葛飾砂子 (かつしかすなご) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 18.677 caracteres · 37 pantallas

Aozora Bunko

実際お縫は葛籠の中を探して驚いたのもこれ、眉を顰めたのもこれがためであった。斧と琴と菊模様の浴衣こそ菊枝をして身を殺さしめた怪しの衣、女が歌舞伎の舞台でしばしば姿を見て寐覚にも俤の忘られぬ、あこがるるばかり贔屓の俳優、尾上橘之助が、白菊の辞世を読んだ時まで、寝返りもままならぬ、病の床に肌につけた記念なのである。

江崎のお縫は芳原の新造の女であるが、心懸がよくッて望んで看護婦になったくらいだけれども、橘之助に附添って嬉しくないことも無いのであった。

しかるに重体の死に瀕した一日、橘之助が一輪ざしに菊の花を活けたのを枕頭に引寄せて、かつてやんごとなき某侯爵夫人から領したという、浅緑と名のある名香を、お縫の手で焚いてもらい、天井から釣した氷嚢を取除けて、空気枕に仰向けに寝た、素顔は舞台のそれよりも美しく、蒲団も掻巻も真白な布をもって蔽える中に、目のふちのやや蒼ざめながら、額にかかる髪の艶、あわれうらわかき神のまぼろしが梨園を消えようとする時の風情。

十三

橘之助は垢の着かない綺麗な手を胸に置いて、香の薫を聞いていたが、一縷の煙は二条に細く分れ、尖がささ波のようにひらひらと、靡いて枕に懸った時、白菊の方に枕を返して横になって、弱々しゅう襟を左右に開いたのを、どうなさいます? とお縫が尋ねると、勿体ない