Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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ぐびじんそう

虞美人草

夏目 漱石

Lee 虞美人草 (ぐびじんそう) de Natsume Sōseki (夏目 漱石) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 198.559 caracteres · 401 pantallas

Aozora Bunko

かかるべき子なきはなおさら心細い。かかる子が他人なるは心細い上に忌わしい。かかるべき子を持ちながら、他人にかからねばならぬ掟は忌わしいのみか情けない。謎の女は自を情ない不幸の人と信じている。

他人でも合わぬとは限らぬ。醤油と味淋は昔から交っている。しかし酒と煙草をいっしょに呑めば咳が出る。親の器の方円に応じて、盛らるる水の調子を合わせる欽吾ではない。日を経れば日を重ねて隔りの関が出来る。この頃は江戸の敵に長崎で巡り逢ったような心持がする。学問は立身出世の道具である。親の機嫌に逆って、師走正月の拍子をはずすための修業ではあるまい。金を掛けてわざわざ変人になって、学校を出ると世間に通用しなくなるのは不名誉である。外聞がわるい。嗣子としては不都合と思う。こんなものに死水を取って貰う気もないし、また取るほどの働のあるはずがない。

幸と藤尾がいる。冬を凌ぐ女竹の、吹き寄せて夜を積る粉雪をぴんと撥ねる力もある。十目を街頭に集むる春の姿に、蝶を縫い花を浮かした派出な衣裳も着せてある。わが子として押し出す世間は広い。晴れた天下を、晴れやかに練り行くを、迷うは人の随意である。