Clásicos japoneses con furigana
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おつきさまのうた
豊島与志雄童話集
豊島 与志雄
Lee 豊島与志雄童話集 (おつきさまのうた) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 162.569 caracteres · 336 pantallas
奇術師の子供達が猫を探しているので、誰も怪しむものはありませんでした。
けれどじつは、玄王のことを探偵しているのでした。
あちらこちらはいりこんで、それから、金銀廟の方へ行ってみました。
「もしもし、金目銀目の猫が来ませんでしたか」
小さなランプのついてるきりの、うす暗い中から、二―三人の男が起きあがりました。
「うるさいな。猫なんかいないよ。病人がいるきりだ」
「いいえ、確かにチロが、こっちへ逃げて来たんです」
ふたりはどしどし、中にはいっていきました。
奥の方に祭壇があって、金銀の厨子の中に、猫の像が金目銀目を光らしており、いろんな不思議な器物が並んでいました。そしてその前に、病人らしい男が寝ていました。
その病人の側に、チヨ子は立ち止まって、じっとその顔を見ていましたが、石のようにかたくなって、それから、ぶるぶる震えだし、そこにかがみこんでしまいました。
そのとき、病人はふいに、はね起きました。
「猫のことは、私が知っている。みんなしばらく外に出ていてくれ」
それを聞いて、ほかの男たちは、外に出ていきました。太郎は入口の見張りをしました。
そして、太郎がふり向くと、病人とチヨ子とはもうしっかりと抱きあって、泣いていました。