Clásicos japoneses con furigana
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せきようかんじけんのしんそう
赤耀館事件の真相
海野 十三
Lee 赤耀館事件の真相 (せきようかんじけんのしんそう) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 29.797 caracteres · 60 pantallas
倉庫の角のところまで来ると青年は、
「御苦労だった。これは少いがお礼にとって置け」
「どうも親分すみませんな」
「あの若僧の死骸は浮き上るようなことアあるまいな」
「永年の荒療治稼業、そんなドジを踏むようなわっしじゃございやせん」
青年はいまし方出て来た汽船の方へかえって行った。――と考えてはどんなものでしょうか。やあ、貴方は大変お顔の色がわるい、お風邪をめしたのじゃありませんか。此所に幸い熱さましのカプセルと、ホット・レモンもありますよ、こいつをグイッと、どうです。いい気持になりますよ。
私はもう元気に床を離れている。あれからこっち「赤耀館事件の真相」について再び考えをめぐらすことがいやになった。しかし兎もすれば、私はあの話の方へいつの間にか引き戻され勝ちである。
きけばこの頃、赤耀館の主人公は、精神異常だと言いふらされているそうだ。私は彼の物語った事件の真相なるものが、全然虚構であるとは思っていないが、勿論あの全部を信用しているものではない。私の睨んだところでは、あの赤耀館の主人公は松木亮二郎その人であって、決して笛吹川画伯の化けたのではないと思っている。