Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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ごうすけほうし

郷介法師

国枝 史郎

Lee 郷介法師 (ごうすけほうし) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 10.163 caracteres · 21 pantallas

Aozora Bunko

須々木豊前がそれを用いる。で、須々木方は戦う毎に勝ち、半年余り寄せ合った果、最所治部は戦没し、龍の口城は陥落った。

須々木豊前は大いに喜び、凱旋するや盛宴を張って、部下の将士を慰ったが、功第一と記されたのは他でもない郷介であった。

歓喜の中にその日は暮れ、やがて夜となりその夜も明けた。たちまち大事件が持ち上った。城の大将須々木豊前が寝所で殺されているではないか。そうして郷介の姿が見えない。

数日経ったある夜のこと、矢津の城の奥深い部屋で、浮田直家と郷介とは、愉快そうに話していた。

「郷介、お前は恐ろしい奴だ。ただ弁口の才だけで、最所、須々木の二大名を、物の見事に滅ぼしてしまった。俺は一人の兵も傷めず、龍の口城と船山城とをそっくりと手中へ収めることが出来た。張良の知謀もこれ迄であろう」

「殿」と郷介は笑しげに、

「それも恋からでござります」

「おお左様々々、そうであったな。もう月姫はお前の物だ」

「はい、忝けのう存じます」

「今日は愉快だ。実に愉快だ」

「はい愉快でございます。しかしたった一つだけ。……」

「心がかりの事でもあるか?」

「罪もない乞食の老人を、鎗玉の犠牲にしましたこと、決してよい気持は致しませぬ」