Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

ja-reading.com

Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.

のわき

野分

夏目 漱石

Lee 野分 (のわき) de Natsume Sōseki (夏目 漱石) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 93.508 caracteres · 189 pantallas

Aozora Bunko

「頭をぶつけて、壊せりゃ、君より先に壊してるものがあるかも知れない。そんな愚な事を云わずに正々堂々と創作なら、創作をなされば、それで君の寿命は岩崎などよりも長く伝わるのです」

「その創作をさせてくれないのです」

「誰が」

「誰がって訳じゃないですが、出来ないのです」

「からだでも悪いですか」と道也先生横から覗き込む。高柳君の頬は熱を帯びて、蒼い中から、ほてっている。道也は首を傾けた。

「君坂を上がると呼吸が切れるようだが、どこか悪いじゃないですか」

強いて自分にさえ隠そうとする事を言いあてられると、言いあてられるほど、明白な事実であったかと落胆する。言いあてられた高柳君は暗い穴の中へ落ちた。人は知らず、かかる冷酷なる同情を加えて憚からぬが多い。

「先生」と高柳君は往来に立ち留まった。

「何ですか」

「私は病人に見えるでしょうか」

「ええ、まあ、――少し顔色は悪いです」

「どうしても肺病でしょうか」

「肺病? そんな事はないです」

「いいえ、遠慮なく云って下さい」

「肺の気でもあるんですか」

「遺伝です。おやじは肺病で死にました」

「それは……」と云ったが先生返答に窮した。

膀胱にはち切れるばかり水を詰めたのを針ほどの穴に洩らせば、針ほどの穴はすぐ白銅ほどになる。