Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控

野村 胡堂

Lee 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 157.440 caracteres · 313 pantallas

Aozora Bunko

「次は四つ目のぼたんでしょう、親分」

八五郎は先を潜ります。

「お前にわかるくらいだから、相手の悪者にもわかるよ。謎の文句を少しずつ変えたのは、人が悪いようだが、とんだ役に立ったよ」

「今度は――ぼたんの二ノ四ノ三――少し手が混みますね」

「四つ目の河岸、二丁目の四側目の石垣の、橋から三つ目と――斑組の首領には読ませたが、実は一丁目の橋の下だ」

平次は笑っております。

「あれは皆んな親分の書添えですかえ」

「その通りさ。それ、あの石の下を見るがいい」

四つ目の橋の下に据えられた石、それは釣り人の腰掛のように見えますが、動かすとその下には大きい穴があって、穴の奥には型の如く木の箱があり、箱を開けると、ここには五千両近かろうと思う小判が、五十両百両ずつ、いろいろの風呂敷に包んで押し込んであるのです。

一万両四十貫の小判は、ズシリと船のキッ水を深くしました。

「さア帰ろう」

「何処へ行くんです、親分」

「相手も死物狂いだろう、陸へ上がるとうるさい。このまま真っ直ぐに八丁堀の組屋敷まで漕がせよう」

彼方此方に奔走する、夕暮れの陸の上の人の姿を数えながら、銭形平次はこういうのでした。