Clásicos japoneses con furigana
ja-reading.com
Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.
ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控
野村 胡堂
Lee 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 157.440 caracteres · 313 pantallas
お楽と八五郎
「済まねえ、お銀さん。昨夜は女房の手前、ああでもいうよりほかになかったんだ。まあ勘弁してくんな」
「あれ、親分さん」
長火鉢の前へがっくり首を垂れる平次を、お銀は宙に押えたい衝動に駆られている様子です。それほど平次の態度は素直で、そしてお銀の態度は色っぽさに徹していたのです。
お楽と八五郎
「この辺にこんなしゃれた家があろうとは、夢にも思わなかったよ」
「まア、親分さん、――しゃれた家なんかじゃありませんけれど、お気に召したら、ちょいちょいお立ち寄り下さいませんか。女一人の世帯で、何処へ行っても白い眼で見られて、そりゃ心細いんですもの。銭形の親分さんの羽がいの下にいると思うだけでも、どんなに気強いか知れやしません」
お楽はしんみりとなります。お銀ほどのきりょうではないにしても、才はじけて小意気で、そのくせ何処か上品なところのある、一風変った魅力の持主です。
「漸くお燗が出来ました。さア親分さん」
お銀は銅壺から抜いた徳利を、器用に拭いて平次のところへ持って来ました。
少し居崩れて、片袖をくわえたポーズは、含んだ鼻声とともにたまらない媚態ですが、若い時は激しい労働でもしたらしく、匂うばかりの滑らかな顔に比べると、手はひどく荒れて逞ましさの目立つのが気になります。