Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

ja-reading.com

Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控

野村 胡堂

Lee 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 157.440 caracteres · 313 pantallas

Aozora Bunko

第三の犠牲

第三の犠牲

その晩平次と八五郎は、金沢町の近江屋に行っておりました。明日は殺された半兵衛の初七日で、心ばかりの逮夜を営みたいという、お栄の招きを受けたのです。

客というのは、近所の衆がほんの二、三人、それに小僧の定吉の叔母――お里という物の影のような、淋しい中年女が加わって、逮夜の僧の、眠そうな経が済むと、かなり贅沢な精進料理に、これも吟味したらしい酒が出ました。

お栄はつつましく一座をあっせんして、さすがに日ごろの艶やかさも撒き散らさないのが、八五郎に取っては甚だ不足らしい様子です。

「親分さん方、とんだ御縁でお附合いして頂きました。伯父は世間の狭い人で、こんな時は来て頂く方もございません。どうぞ、ゆっくりお過し下さいまし」

そういった調子です。薄化粧に、青い地味な袷、黒い帯、紅いのは八つ口と唇だけといったたしなみも、反って深々とした魅力で、八五郎はツイそれを眺めながら盃を重ねるのでした。

仏様は斑組六人男の一人、配符のまわった大どろ棒と知りながら、平次はそれをいわず、お客は知る由もなく、姪といって居るお栄も、そんなことまでは知らなかったでしょう。