Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

ja-reading.com

Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.

あごじゅうろうとりものちょう

顎十郎捕物帳

久生 十蘭

Lee 顎十郎捕物帳 (あごじゅうろうとりものちょう) de 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 14.712 caracteres · 29 pantallas

Aozora Bunko

「おお、仙波さん、どうもひどい目にあうもんで……命にかかわるかも知れないが、これじゃ、むこうがやってくる前に蒸れて死んでしまいます」

顎十郎は、手でおさえるようにして、

「まあまあ、もう一刻のご辛抱。……いま土蔵からお出しして、万一、殺させでもしたら、これまでやった大捕物の意味がなくなります。おつらいでしょうが、もう少々がまんしていてください。……それはそうと、あとのお二人もごそくさいでしょうな」

その声をききつけて、長崎屋と和泉屋が笑いながら二人のうしろから顔をだした。

「その元気なら大丈夫、たぶん、事なくすみましょう。……じゃ、また土扉をしめますよ。……もう一刻のご辛抱……」

四人を土蔵の中へ押し入れるようにして厳重に錠をおろし、大きな鍵をブラブラさせながらひょろ松のところへもどって来て、

「……見た通り、まだなにごとも始まっていないが、油断は禁物、この四半刻が命のわかれ目……ひょっとして、内部から飛び出すやつでもあったら、誰かれかまわず遠慮なく引っくくってしまえ。土蔵のまわり、裏木戸にもぬかりなく人数を伏せてあるだろうな」

「へえ、そのほうは大丈夫でございます。